■ 第45号 2005年5月号 ■
〈特集〉
 短篇もすごいんです〜ジェフリー・ディーヴァー短篇集 "TWISTED"
  ●収録作品紹介
  ●ジェフリー・ディーヴァー短篇情報

〈インタビュー〉
   《ミステリマガジン》編集部

〈注目の邦訳新刊レビュー〉
  『ヴェネツィア刑事はランチに帰宅する』      

〈お気に入り見つけた!〉
  〜4月のミステリから〜

〈速報〉
  MWA賞・アガサ賞受賞作品、バリー賞ノミネート作品発表
 
■特集 ――短篇もすごいんです〜ジェフリー・ディーヴァー短篇集 "TWISTED"

 ジェフリー・ディーヴァーといえば『ボーン・コレクター』や『魔術師(イリュー
ジョニスト)』等のリンカーン・ライム・シリーズで広く知られ、長篇作家としての
イメージが定着してしまっている感がある。そのため、長篇に劣らず、いやひょっと
すると長篇以上に短篇がおもしろいことは、意外に知られていないのではないだろう
か。そこでディーヴァーの短篇の魅力をお伝えしたく、一昨年に本国で発表された短
篇集 "TWISTED" を取りあげてみたい。
 長篇を書くかたわら、ディーヴァーはアンソロジーや "Ellery Queen's Mystery
Magazine" に短篇を書き続けている。"TWISTED" はそれらから厳選したものに書きお
ろしのリンカーン・ライムもの1篇を加えた、全16篇からなる短篇集である。
 短篇を書く楽しみは、長篇を書く際に自ら課している制約から解き放たれて思う存
分書けることだと、本書の序文でディーヴァーは語っている。その言葉どおり、本書
にはとんでもない悪人や“ねじれた”人間も大勢登場する。ストーリーも心温まる人
情話あり、歴史ものあり、お得意のサスペンスありとバラエティに富み、しかもどの
話にも手を替え品を替えたどんでん返しが待ち受けている。長篇ではときにあざとす
ぎると言われることもあるディーヴァーだが、短篇は贅肉がそぎ落とされて、じつに
気持ちよく騙してくれる。そのあざやかな騙しのテクニックはむしろ短篇向きではな
いかと思われるほどで、だれもが拍手喝采を贈りたくなるはずだ。
 本書のなかには《ミステリマガジン》や《ジャーロ》(旧《EQ》)などに翻訳が
掲載されたものもあるので、気になるものがあればぜひ捜してみてほしい。
                                (松本依子)

"TWISTED: THE COLLECTED SHORT STORIES OF JEFFERY DEAVER"
 Pocket Books/2004.11.01/ISBN: 0743491599

◇アマゾン・ジャパンで本をお買い求めの場合は「BOOKS WHODUNIT」へ
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●収録作品紹介
◇"Without Jonathan"
 マリッサの頭の中には、夫ジョナサンの死のイメージが何度も現れては消えた。ひ
とりになってどうやって生きていこうかとあれこれ考えながら、彼女は雑誌の広告で
知り合った男ピーターと思い切って会うことにした。
(「ジョナサンのいない人生」七搦理美子訳《ミステリマガジン》2004年12月号)
                               (花田美也子)

◇"The Weekender"
 ドラッグストアへ強盗にはいった2人組。人質を取って逃走するも、仲間割れのあ
げく一方が相手を殺す。すると人質は思いがけない話をもちかける――わたしを生き
たまま解放することはきみのためにもなるんだ……。衝撃の結末に背筋が寒くなる。
(「長い週末」宮脇孝雄訳《ジャーロ》2004年秋号)
                                (松本依子)

◇"For Services Rendered"
 マジソン街に住み、パークアベニューで開業する有能な精神科医バーンスタインは
裕福な患者の悩みを聞くのにあきあきしていた。そんな患者の1人、パッツィがある
日錯乱して夫を殺した。逮捕されたパッツィにバーンスタインが求めた代償とは?
                                (中島由美)

◇"Beautiful"
 世界を飛び回るスーパーモデルのカリを悩ませるのは自分を執拗に追い回すデイヴ
ィッド。だれも知らないはずの転居先に花を持って訪ねてきたデイヴィッドにカリは
殺意さえ抱き始める。ひとけのない埠頭にデイヴィッドを呼び出したカリは――。
(「ビューティフル」藤田佳澄訳《ミステリマガジン》2002年11月号)
                                (中島由美)

◇"The Fall Guy"
 強盗に襲われそうになったところを、謎の男に救われたキャロリン。暴力行為の前
科を持つというその男とさっそくベッドインし、夫の殺人をもちかける。そして決行
日、期待に胸をときめかせていたキャロリンを待っていたものは……。
(「身代わり」中井京子訳《EQ》1999年3月号)
                              (かげやまみほ)

◇"Eye to Eye"
 2人の保安官代理は、武装強盗の目撃証言をとろうと高校時代から鼻つまみ者だっ
た男をひっぱってきたが……。自分と他人との違いを受け入れて生きてきた者と、こ
とあるごとにその違いを問題にしてきた者との明暗が分かれるラスト。
(「見解」森嶋マリ訳《ミステリマガジン》2002年11月号)
                               (花田美也子)

◇"Triangle"
 愛するモーがピートに隠れてダグと情事を重ねている。彼は“ただのお友達”だな
んて嘘っぱちだ。ピートはモーとの生活を取り戻すため、犯罪小説を参考にして憎い
ダグの射殺を計画。ふたりでハンティングに出かけ、三角関係に終止符を打つが――
(「トライアングル」中井京子訳《ジャーロ》2000年秋号)
(「トライアングル」中井京子訳『アメリカミステリ傑作選 2002』DHC)
                               (片山奈緒美)

◇"All the World's a Stage"
 エリザベス朝文化華やかなりしロンドン。無実の罪を着せられて殺された父の汚名
をすすぐため、チャールズは父を陥れた相手と決闘して倒す。だが、決闘は重罪。法
廷に引き出されたチャールズをかばったのは、後世に名を残すあの脚本家だった。
                                (中島由美)

◇"Gone Fishing"
 医者からストレス解消をとすすめられ、日曜日ごとに釣りへ出かけるようになった
アレックス。その日もお気に入りの釣り場へ行くと、ひどく無愛想な男がいた。実は
この釣り場では連続殺人がおきていたのだが、犯人はまだ捕まっていなかった。
(「釣果」中井京子訳《EQ》1996年7月号)
                              (かげやまみほ)

◇"Nocturne"
 バイオリンひったくり事件に出くわしたものの、犯人を取り逃がしたパトロール警
官。被害者が高名な音楽家だったことから、ひとりで事件を解決し、刑事への昇格を
ねらう。だが犯人側の事情を知った警官は考えを変え、ある計画をたてた。
(「ノクターン」池田真紀子訳《ミステリマガジン》2001年2月号)
                              (かげやまみほ)

◇"Lesser-Included Offense"
 証拠などから、検察側に有利と思われていた裁判。だが被告は無罪を勝ち取ると確
信していて、裁判もしだいにその方向へと進んでいく。正義のため、なんとしても被
告を刑務所へ送りたいと思う検事に、逆転のチャンスはほとんどなかったが……。
(「被包含犯罪」池田真紀子訳《ミステリマガジン》2002年11月号)
                              (かげやまみほ)

◇"The Blank Card"
 デニスはささいなことから妻の浮気を勘ぐって、どんどん妄想をふくらませていた。
妻が隠していた宛名もメッセージも書かれていないクリスマスカードに重大な意味が
あると解釈したデニスは、とうとう妻の殺害を決意する。
                               (花田美也子)

◇"The Christmas Present"
 夫と別れ1人で暮らしていたスーザンが失踪した。リンカーン・ライムとアメリア
による捜索の結果、スーザンは交際相手と一緒にいて失踪は娘の早とちりだったこと
がわかるが、母が娘に隠していた離婚の真相がとんでもない災いを招くことに……。
                               (花田美也子)

◇"Together"
 2人の男が向かい合って夕食を取っていた。一方の男が恋人について語りはじめる。
馴れ初めや初めてのデート、そして2人の仲を反対していた彼女の父親のこと。だが
男が話を終えたとき、年輩の男が訪ねてきて、思いもよらない事実があきらかになる。
                                (松本依子)

◇"The Widow of Pine Creek"
 事故死した夫が経営していた会社を引き継いだサンドラ。慣れない仕事に悩むサン
ドラはふとしたきっかけで出会ったビルを天の助けと信じ、わらにもすがるように頼
る。だが、ビルのねらいは――。アメリカ南部を舞台に描かれる、愛憎のドラマ。
(「パインクリークの未亡人」池田真紀子訳《ミステリマガジン》2002年7月号)
                                (中島由美)

◇"The Kneeling Soldier"
 娘につきまとい脅していた男を殺したとして、刑務所に収監された父親。犯行時間
帯に男を探し回っていたのは事実だが、殺してはいない。そして数か月後に刑務所の
テレビで事件に関する番組を見ながら、彼がたどり着いた事件の真相とは?
(「ストーカー」中井京子訳《EQ》1997年7月号)
                              (かげやまみほ)
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●ジェフリー・ディーヴァー短篇情報

▽公式サイト(英語)
 http://www.jefferydeaver.com/Short_Stories_/short_stories_.html
 ※メーリングリストに登録すると、特別に短篇が無料で1篇読める。現在はあの
 『ダ・ヴィンチ・コード』に触発されて書いたという作品。(タイトルは
 "Chapter and Verse")

▽Mystery Short Fiction: 1990-2003(英語)
(An Index to Mystery Magazines, Anthologies, and Single-Author Collections
 by William G. Contento)
 http://users.ev1.net/~homeville/msf/d31.htm#A1522

▽翻訳アンソロジー/雑誌リスト
 http://homepage2.nifty.com/te2/w/w27.htm#w10836

※『死の教訓』(ジェフリー・ディーヴァー/越前敏弥訳/講談社文庫)にも長篇お
よび短篇の作品リストが掲載されている。
■インタビュー ―― 《ミステリマガジン》編集部 →こちらへ

 ■注目の邦訳新刊レビュー

『ヴェネツィア刑事はランチに帰宅する』 "WILFUL BEHAVIOUR"
 ダナ・レオン/北條元子訳
 講談社文庫/2005.04.15発行 895円(税別)
 ISBN: 4062750627

《思わずお腹が鳴るミステリ》

「今は亡き祖父の過去の汚名を晴らしたい」という女子大生クラウディアの相談を、
大学教師の妻パオラを通じて受けたブルネッティ。好奇心から詳細を調べてみると、
第二次大戦中ファシスト側にいた彼女の祖父は、美術品を違法に入手した罪で有罪に
なっていた。ブルネッティが相談を受けた翌日、当のクラウディアは胸を刺されて殺
害される。祖父が所有していた数々の高価な美術品が原因なのか? だが、そのあり
かはだれも知らなかった……。

 舞台となっている水の都ヴェネツィアは世界有数の観光地でもある。観光客はゴン
ドラに乗り、市民はバス代わりのヴァポレットという舟に乗り、容疑者はパトカーな
らぬ警察艇で連行されてゆく。と、アメリカの警察小説とは趣を少々異にしている。
コネと賄賂がものをいうヴェネツィア社会というのもそのひとつ。殺人事件の捜査で
も、あらゆるコネを使って事件の背景を探り出さなければならない。それから、刑事
が昼は家に帰って家族みんなで食卓を囲むというのもユニーク。ラテン諸国では昼食
にディナーをとるという習慣があるからだろう。昼休みは子供たちの顔を見ながら妻
の手料理を食べる――それが午後の仕事の活力元というわけだ。しかも、その料理の
おいしそうなことといったら、読んでいても思わず生唾が沸いてきてしまう。
 この物語で“おいしい”のは料理だけではない。値のつけようもないほど価値の高
い美術品がいろいろ登場し、味わった気分になれる。知識はほとんどなくても、読ん
で想像しているだけで、その歴史的、美的重要性に圧倒されるほどだ。さすがはルネ
ッサンス発祥の地イタリア、と感心させられる。ヴェネツィアでは芸術というものが
日常に溶け込んでいるに違いない。ブルネッティ警視が聞き込みに東奔西走するとき、
あちこちで有名な歴史的建造物の前を通り過ぎていくのだから。
 こんなふうに、ヴェネツィアの情緒に浸れ、おいしそうな料理、イタリアの家庭事
情、コネ社会の裏事情、そして謎解きまで楽しめるシリーズなのだが、邦訳はあまり
出ていない。原書14冊のうち、邦訳されているのは本書を含めてわずかに4冊。他の
作品も邦訳されることを切に願っている。
                                (矢野真弓)
◇アマゾン・ジャパンで本をお買い求めの場合は「BOOKS WHODUNIT」◇bk1へ

 ■お気に入り見つけた! 〜4月のミステリから〜

 鮮やかなどんでん返しを得意とするジェフリー・ディーヴァーの特集だからという
わけでもないが、今月は驚くべきラストが待ちうける、2つの作品を紹介する。
 映画化も予定されているという『百番目の男』は、ジャック・カーリイのデビュー
作だ。頭部を切断し死体に暗号を刻む連続殺人犯を、《精神病理・社会病理捜査班》
の若き刑事ライダーと相棒のベテラン刑事ノーチラスが追う。事件の解決に大きな役
割を果たすのが、主人公ライダーが抱える、苦悩をともなう秘密だ。事件の進行にと
もなって明らかになっていくその秘密を、ライダーが子供の頃から抱えて過ごさなけ
ればならなかったのかと思うと、読みながらつらくなった。だが同時にその秘密が強
く印象に残り、この作品を忘れがたいものにしている。他にもライダーを見守り、時
には意見したり諭したりするノーチラスとの関係も、なくてはならない重要な要素だ。
全体的に緊張感のある作品なのだが、どんな状況であっても2人が一緒にいる場面に
なるとほっとする。このコンビが早々に解散しないことを願うばかりだ。

 主人公とその仲間がそろうとほっとするといえば、ジェイムズ・パタースンの女性
殺人捜査クラブ・シリーズ2作目『チャンスは2度めぐる』もそうだ。サンフランシ
スコを舞台に、警部補のリンジーをはじめ、検事補、検死官、事件記者の4人の女性
が活躍する。黒人地区の教会で子供が射殺されるという、痛ましい事件を発端にした
連続殺人。最初は人種差別主義者の犯行かと思われたが、しだいにもっと複雑で暗い
真相を秘めていることが明らかになっていく。強い絆で結ばれた4人がそれぞれの立
場と才能を生かし、協力し合って事件を解決していくサスペンス部分だけでも十分楽
しめる。だがそれぞれの個人的な物語がからみあうことで、さらに味わい深い作品に
なっている。パタースンを読むのはこれがはじめてだが、他の作品も読みたくなった。
と思ったら、運よくパタースンの代表シリーズでもあるアレックス・クロス・シリー
ズの新刊『闇に薔薇』(小林宏明訳)が、4月に講談社文庫から出た。
 なお女性殺人捜査クラブ・シリーズの1作目『1番目に死がありき』は、2002年に
角川文庫から発売になっている。
                              (かげやまみほ)

『百番目の男』 "THE HUNDREDTH MAN"
 ジャック・カーリイ/三角和代訳
 文春文庫/2005.04.10発行 771円(税別)
 ISBN: 4167661969
◇bk1へ

『チャンスは2度めぐる』 "2ND CHANCE"
 ジェイムズ・パタースン/羽田詩津子訳
 角川文庫/2005.04.25発行 895円(税別)
 ISBN: 4042911021
◇bk1へ

 ■速報 ―― MWA賞・アガサ賞受賞作品、バリー賞ノミネート作品発表

●MWA賞受賞作発表
 アメリカ探偵作家クラブ主催による第59回MWA賞の各部門受賞作が発表された。
主要4部門の受賞作は以下のとおり。

▼最優秀長篇賞
 "CALIFORNIA GIRL" T・ジェファーソン・パーカー
 殺人課の刑事ニック・ベッカーがはじめて扱った事件の被害者は、近所に住むジャ
ネールだった。幼い頃兄から性的虐待を受け、また薬物中毒でもあった過去をもつジ
ャネールは缶詰工場で無惨な死体となって見つかった。1960年代のカリフォルニア南
部を舞台に、ベッカー家の3人兄弟と不幸な少女の物語が描かれる。
 パーカーは2002年『サイレント・ジョー』に続いて2度目のMWA賞受賞である。

▼最優秀処女長篇賞
 "COUNTRY OF ORIGIN" Don Lee
 本誌先月号(2005年4月号)のレビューを参照のこと。

▼最優秀ペイパーバック賞
 "THE CONFESSION" ドメニック・スタンズベリー
 美しい妻、豪邸、世間から注目を集める職業、法心理学者ジェイク・ダンサーは人
のうらやむものを持っていた。しかし愛人が殺され、ダンサーにその殺人容疑がかか
る。果たしてダンサーは無実なのか? それとも邪悪な殺人犯なのか?
 本作は、本誌先月号(2005年4月号)でも紹介された《ハード・ケース・クライム》
レーベルの作品で、表紙に描かれた絵がクラシックな雰囲気を出している。

▼最優秀短篇賞
 "Something About a Scar" Laurie Lynn Drummond
 ("ANYTHING YOU SAY CAN AND WILL BE USED AGAINST YOU")

 上記4部門以外の受賞作については、MWAの公式サイトでご覧いただきたい。
 http://www.mysterywriters.org/index.htm

●アガサ賞受賞作発表
 マリス・ドメスティック主催によるアガサ賞も受賞作が発表された。主要部門の結
果は以下のとおり。

▼最優秀長篇賞
 "BIRDS OF A FEATHER" ジャクリーン・ウィンスピア
 メイジーは資産家から娘を捜してほしいと依頼されるが、娘の行方を追ううちにス
コットランドヤードが捜査している殺人事件と結びつく。
 昨年『夜明けのメイジー』で最優秀処女長篇賞を獲得したウィンスピアが、今年は
メイジー・シリーズ2作目で最優秀長篇賞受賞となった。

▼最優秀処女長篇賞
 "DATING DEAD MEN" ハーレイ・ジェーン・コザック
 ウォリィ・シェリーは、6人の独身者がデートして視聴者にベストパートナーを投
票させるテレビ番組に出演したことで事件に巻き込まれる。
 作者コザックは女優で、映画で活躍している。

▼最優秀短篇賞
 "Wedding Knife" Elaine Viets ("CHESAPEAKE CRIMES")

 その他の部門については公式サイトをご覧いただきたい。
 http://www.malicedomestic.org/

●バリー賞ノミネート作品発表
 ミステリ専門季刊誌《デッドリー・プレジャー》が主催する、バリー賞のノミネー
ト作品が発表になった。受賞作は9月にシカゴで開催されるバウチャーコン期間中で
発表される。

▼最優秀長篇賞 (Best Mystery Novel)
 "THE ENEMY"        リー・チャイルド
 "ALONE AT NIGHT"     K. J. Erickson
 "DARKLY DREAMING DEXTER" Jeff Lindsay
 "REMEMBERING SARAH"    Chris Mooney
 "LITTLE SCARLET"     ウォルター・モズリイ
 "HARD REVOLUTION"     ジョージ・P・ペレケーノス

▼最優秀処女長篇賞 (Best First Mystery Novel)
 "RELATIVE DANGER"     Charles Benoit
 "WALKING MONEY"      James O. Born
 "THE CORONER'S LUNCH"   Colin Cotterill
 "SKINNY-DIPPING"     Claire Matturro
 "SOME DANGER INVOLVED"  Will Thomas
 "THE SHADOW OF THE WIND" Carlos Ruiz Zafon

▼最優秀英国ミステリ賞 (Best British Mystery Novel)
 "THE BURNING GIRL"    Mark Billingham
 "THE DRAMATIST"      ケン・ブルーウン
 "FLESH AND BLOOD"     ジョン・ハーヴェイ
 "TOKYO"          モー・ヘイダー
 "THE CRIME TRADE"     サイモン・カーニック
 "FIRST DROP"       Zoe Sharp

▼最優秀ペイパーバック賞 (Best Paperback Original Mystery)
 "THE LIBRARIAN"      ラリー・バインハート
 "INTO THE WEB"      トマス・H・クック
 "TAGGED FOR MURDER"    Elaine Flinn
 "LAST SEEN IN ABERDEEN"  M. G. Kincaid
 "THE CONFESSION"     ドメニック・スタンズベリー
 "TWISTED CITY"      ジェイソン・スター

▼最優秀短篇賞 (Best Mystery Short Story)
 "Cold Comfort"      キャサリン・エアード
             ("CHAPTER AND HEARSE AND OTHER MYSTERIES")
 "The War in Wonderland"  エドワード・D・ホック ("GREEN FOR DANGER")
 "Facing Up"        Melodie Johnson Howe (EQMM July, 2004)
 "Rumpole and the Christmas Break" ジョン・モーティマー
                  (The Strand Magazine No. XIV)
 "Murder, the Missing Heir and the Boiled Egg" エイミー・マイヤーズ
                        ("CRIMINAL APPETITES")
 "Ledgers"         Neil Schofield (EQMM July, 2004)

 バリー賞の詳細については、公式サイトをご覧いただきたい。
 http://www.deadlypleasures.com/NEWS.htm
                                (清野 泉)
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■編集後記■
 3月、4月と続けて早川書房から刊行された『ベスト・アメリカン・ミステリ』は
それぞれゲスト編集者が最終的な作品を選定しています。「M・コナリーはなぜこの
作品を選んだのだろう」と考えながら『ジュークボックス・キング』を読みました。
                                   (清)


********************************************************************  海外ミステリ通信 第45号 2005年5月号  発 行:フーダニット翻訳倶楽部  発行人:うさぎ堂(フーダニット翻訳倶楽部 会長)  編集人:清野 泉  企 画:板村英樹、かげやまみほ、片山奈緒美、唐澤涼子、崎浜祐子、      佐藤枝美子、中島由美、中西和美、花田美也子、松本依子、      三浦真司、森まり、柳田有里、矢野真弓、山田亜樹子、      山本さやか  協 力:出版翻訳ネットワーク 小野仙内      西洋冒険譚翻訳倶楽部  本メルマガへのご意見・ご感想、及びフーダニット翻訳倶楽部の連絡先   e-mail: mwmag@litrans.net   掲示板: http://www.litrans.jp/c-board/c-board.cgi?id=15  配信申し込み・解除/バックナンバー:  http://www.litrans.net/whodunit/mag/index.htm  ■無断複製・転載を固く禁じます。(C) 2005 Whodunit Honyaku Club ********************************************************************
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