■ 第43号 2005年3月号 ■
〈インタビュー〉
   論創社編集部と、ミステリ評論家の横井司さん
〈特集〉
  〈論創海外ミステリ〉既刊全レビュー
〈注目の邦訳新刊レビュー〉
  『悪徳警官はくたばらない』   
  『酔いどれに悪人なし』   
  『このペン貸します ジェイン・オースティンの事件簿』
 
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 ■特集 ―― 〈論創海外ミステリ〉既刊全レビュー

『トフ氏と黒衣の女』 "HERE COMES THE TOFF"
 ジョン・クリーシー/田中孜訳/2004.11.20発行 1800円(税別)
 ISBN: 4846005151

 英国貴族トフ氏はロンドンのレストランで、偶然黒いドレスの女を見かける。女は
金持ちの老人から財産をむしりとったあげく、その命を奪う殺し屋だった。一度はト
フ氏が警察に協力して女は逮捕されたが、裁判で判事をまるめこんで無罪になり、国
外に逃げていたのだ。またも資産家の老人を狙う女の企みを、トフ氏は何とかくい止
めようとする。そんなときイーストエンドでチンピラが殺され、トフ氏はその事件に
も女が関係していることを突き止める。
 ありあまるほどの財産を持つ貴族でありながら、人並みはずれた正義感からギャン
グと渡り合い、ロンドンの貧民街を愛し、美女をくどくトフ氏は、ハードボイルドの
探偵そのものだ。ただ、敵に対して常に正々堂々と勝負をいどむところが、なんとも
紳士的でおもしろい。
                                (清野 泉)
◇bk1へ
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『片目の追跡者』 "GUILTY WITNESS"
 モリス・ハーシュマン/三浦亜紀訳/2004.11.20発行 1600円(税別)
 ISBN: 484600516X

 スティーヴ・クレインはニューヨークの私立探偵。朝鮮戦争で負傷した左目の黒い
眼帯がトレードマークだ。警察時代の同僚であり事務所のパートナーであるベン・ヴ
ァーバーが、ある横領事件の調査中に失踪した。日頃から女癖の悪いベンがひと晩や
ふた晩妻子の待つ家に戻らないのはめずらしいことではないが、仕事を放り出してい
なくなるのはどうにも解せない。クレインがベンの行方を捜すうち、警察に失踪届が
出された女がベンと会っていたことがわかる。2つの失踪に何か関係はあるのか。
 モリス・ハーシュマンは、60年代から70年代にかけて数多くのペイパーバック・ミ
ステリを発表した作家で、短編はいくつか翻訳されているが長編としてはこれが本邦
初紹介。クレインは、魅力的な女性からアプローチを受けてもその誘惑を上手にかわ
しつつ、仕事は仕事として冷静に対処できる大人の男として描かれている。
                               (花田美也子)
◇bk1へ
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『二人で泥棒を――ラッフルズとバニー』 "THE AMATEUR CRACKSMAN"
 E・W・ホーナング/藤松忠夫訳/2004.11.20発行 1800円(税別)
 ISBN: 4846005135

“ぼく”ことバニーはバカラ賭博で莫大な借金をかかえてしまい、名門私立学校時代
の先輩ラッフルズを頼っていったところ、誘われた仕事がなんと“泥棒”だった!
 ハンサムでクリケットの名手、高級アパートに暮らし、キーツの詩を口ずさむA・
J・ラッフルズ。暴力ではなく、緻密な計画とウィットでもって盗みを行うラッフル
ズはまさに泥棒紳士である。その登場は、かの有名なアルセーヌ・ルパンに先駆ける
こと9年。ルパンとの大きな違いは、平凡な人間でありながら盗みのスリルに魅せら
れてしまった相棒バニーの存在だろう。彼の素人っぽさは愛嬌をかもし出し、ふたり
の友情が物語に温かみを加えている。また、ラッフルズとバニーの、ブレーンと相棒
兼記録係という関係が、ホームズとワトソンのそれを彷彿とさせるのは、作者ホーナ
ングがあのコナン・ドイルの義弟であることと無関係ではないかもしれない。
                                (矢野真弓)
◇bk1へ
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『フレンチ警部と漂う死体』 "FOUND FLOATING"
 F・W・クロフツ/井伊順彦訳/2004.12.20発行 2000円(税別)
 ISBN: 4846005178

 家電会社を経営する富豪一族の当主ウィリアムは、身体の衰えを理由に社長の座を
退くと宣言した。後任は、工場長補佐の甥ではなく、オーストラリアから呼び寄せた
別の甥マントだった。半年後、一族6人が集まって祝われたウィリアムの誕生会の席
上で、全員が倒れる惨劇が起こる。みな一命はとりとめたが、原因は砒素だと判明。
しかも、マントだけはもう1つ別の毒も盛られていた。その後、医者の勧めにしたが
って地中海を巡る船旅に出た一族は、新たなる悲劇に見舞われることとなる……。
 事件後、途中の港から乗り込んだフレンチ警部は地道かつ慎重な捜査で真相に近づ
いていく。愚直なまでに真面目に捜査に取り組む一方で、異国の景色に心を躍らせる
という人間くささものぞかせたりする。妻を思いやり、容疑者や地元刑事に対しても
敬意を持って接するフレンチ警部の人柄は、犯人とて憎めないに違いない。
                                (矢野真弓)
◇bk1へ
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『ハリウッドで二度吊せ!』 "KILL HIM TWICE"
 リチャード・S・プラザー/三浦彊子訳/2004.12.20発行 1800円(税別)
 ISBN: 4846005186

 なじみの女優ナットから頼まれ、依頼人となる男のもとに駆けつけた“おれ”。だ
がそこには依頼人だけでなく、他殺体と警察が一緒に待ち受けていた。かなり不利な
状況ではあったが、殺していないという依頼人の言葉を信じ調査をはじめたところ、
今度はナットが撮影中に射殺されてしまう。なぜ彼女までもが? ハリウッドに巣く
う悪党どもに罠を仕掛け、“おれ”は事件の全容をあぶりだすことにした。
“おれ”ことシェル・スコットは、手軽な読み物としてペイパーバックが普及しはじ
めた50年代に、数多く生み出されたハードボイルド探偵の1人で、人気を博して70年
代まで活躍した。本作品の舞台はB級ホラー映画の撮影現場で、その様子がいきいき
と描かれている。埋もれていた一級品とまでは言えないものの、ハードボイルドが全
盛期をむかえていた60年代の、ちょっと懐かしい雰囲気が味わえる作品だ。
                              (かげやまみほ)
◇bk1へ
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『訣別の弔鐘』 "RUN FOR COVER"
 ジョン・ウェルカム/岩佐薫子訳/2004.12.20発行 1800円(税別)
 ISBN: 4846005194

 ロンドンに住むアマチュア騎手で元諜報部員のリチャード・グレアムは、出版社の
社長からある作品を読んでみてくれと頼まれた。ところが諜報ものだという原稿の著
者は、5年前に死んだはずの上官であり親友のルパートだった。かつて自分を殺そう
とし、恋人を奪った男だ。その原稿がリチャードの部屋から忽然と消える。ルパート
は生きているのかもしれない。原稿を取り戻すため、親友の裏切りの理由を知るため、
リチャードはフランスへ渡る。ルパートの行動に隠された謎とは……。
 待ち構えていた敵とリチャードとの攻防戦を見守りながらも、読者はコートダジュ
ールの魅力的な描写を堪能することができる。また、ずっとルパートの影響をひきず
ってきたリチャードに、自分が実はタフで有能な男なのだと思える自信を取り戻させ
た女性との出会いが印象的である。
                               (花田美也子)
◇bk1へ
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『またまた二人で泥棒を――ラッフルズとバニーII』"THE BLACK MASK"
 E・W・ホーキング/藤松忠夫訳/2005.01.20発行 1800円(税別)
 ISBN: 4846005208

 泥棒紳士3部作の第2弾。運命の手で相棒から引き離されて数年後、“ぼく”こと
バニーのもとに1通の奇妙な電報が舞い込む――デイリーメイル紙の広告を見よ。刑
務所暮らしの雑感を発表して糊口をしのいでいたバニーは、広告にあった“気難しい
老人”の付き添い看護士に応募する。そして、思いもかけぬ人との再会を果たした!
 相変わらず突拍子もない発想のラッフルズと、一見引きずられているように見えな
がら実はけっこう楽しんでいるバニーとのコンビは健在だ。折にふれて以前の事件を
ふり返る場面が出てくるので、ぜひ1作目から読むことをお勧めしたい。本書も8つ
の1話完結型短編からなる連作ものだが、2人は必ずしもすべての“挑戦”に勝利を
おさめるわけではなく、しみじみとした読後感が残る。続刊に『最後に二人で泥棒を
――ラッフルズとバニーIII』があるが、3冊ともラストはなかなか印象深い模様。
                                (崎浜祐子)
◇bk1へ
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『検屍官の領分』 "CORONER'S PIDGIN"
 マージェリー・アリンガム/佐々木愛訳/2005.01.20発行 2000円(税別)
 ISBN: 4846005216

 長期の極秘任務を終え、3年ぶりにイギリスに戻ってきたキャンピオン。妻アマン
ダのもとへ帰る前にさっぱりしようと、ロンドンの自宅でゆったりと湯船に浸かって
いた。そこへ使用人のラッグが、ある貴婦人とともに死体を運びこんできたことから、
キャンピオンの休暇の予定は、大幅な変更をしいられる。はたして彼は事件を解決し、
アマンダと休暇を過ごせるようになるのだろうか。
 1945年に発表された、素人探偵アルバート・キャンピオン・シリーズの12作目。第
2次世界大戦末期の荒廃したロンドンが舞台で、当時ナチスがヨーロッパ中で繰り広
げていた陰謀を中心に、物語が展開していく。と書けば暗く重苦しい話を想像しがち
だが、随所にちりばめられたユーモアのおかげで、むしろユーモラスな作品になって
いる。
                              (かげやまみほ)
◇bk1へ
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『死を呼ぶスカーフ』 "THE CHIFFON SCARF"
 ミニオン・G・エバハート/板垣節子訳/2005.01.20発行 2000円(税別)
 ISBN: 4846005224

 学生時代の親友でありライバルでもあるエイヴェリルの結婚式に、イーデンは招か
れた。だが式を前に不吉な事が次々と起こり、ついにはエイヴェリルの叔母が殺され、
その死体の首にイーデンのスカーフが巻き付けられていた。一体何が起こっているの
だろうか? 終わりの見えない悪夢が、イーデンをさいなむ。
 1939年に発表された本作品は、縦糸となる事件こそ当時の世相を反映したものだが、
横糸となるイーデンとエイヴェリルの過去の因縁と確執や、ハーレクイン風のロマン
スが巧みに織り込まれ、古くささは全く感じられない。ロマンティック・サスペンス
の源流ともいえる、HIBK(=Had-I-But-Known もし私が知ってさえいたら)派の
代表作家のひとりエバハート。これまで日本で紹介されることはほとんどなかったが、
今ならば彼女とその作品が受け入れられ評価されることだろう。
                              (かげやまみほ)
◇bk1へ
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『死の会計』 "ACCOUNTING FOR MURDER"
 エマ・レイサン/西山百々子訳/2005.02.20発行 2000円(税別)
 ISBN: 4846005240

 好景気にわく1960年代初頭のアメリカ。凄腕会計士フォーティンブラスは、政府に
軍事機器を納めるコンピューター販売会社の放漫経営に疑念を抱く。裁判所の命令書
をかざして、フォーティンブラスは社の会計調査に着手するが、その強引なやり方に
より経営幹部との間に軋轢が生じる。台帳が紛失し、その後ほどなくして、彼は社の
経理部室で遺体となって発見された。スローン信託銀行副頭取ジョン・パトナム・サ
ッチャーは、友人である投資銀行頭取ロビショーの依頼を受け、軍事企業の闇に迫る。
 エマ・レイサンは女性2人の共同ペンネーム。それぞれ金融、経済の専門家として
の職を持つかたわら、経済・政治的事件を題材とするミステリを書いた。本作は1965
年CWA賞シルバー・ダガー賞(当時は次点)受賞作品。40年も前にこれほど骨太で
遊び心のある企業ミステリが書かれていたのは、まさに嬉しい驚きといえよう。
                                (中島由美)
◇bk1へ
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『忌まわしき絆』 "THE PAPER DOLLS"
 L・P・デイビス/板垣節子訳/2005.02.20発行 1800円(税別)
 ISBN: 4846005232

 イギリスの片田舎にある中学校で、男子生徒が屋根から転落死した。証言によれば、
その生徒はいきなり体育館の窓から屋根によじ登り、うしろ向きに転落したのだとい
う。不可解な事故に警察も学校側も首をひねるが、けっきょく、人の気を引こうとし
て屋根に登ったものの、うっかり足を滑らせたのだろうと結論づけた。そんななか、
生徒の担任教師のゴードンは、以前にも同様の事故があったと知り、そのふたつの事
故に関係するロドニーという少年に興味をいだく。ゴードンは、わずかな手がかりを
頼りに、ロドニーの出生の秘密に迫っていく。
 少年のなかにひそむ恐るべき悪。それを生んだ数奇な生い立ち。主人公たちのまわ
りで起こる異常な現象。ページをめくるごとに、恐怖がじわじわとしのびより、緊張
感がいや増す。しかし、ただ恐いだけの小説ではない。ロドニーを追う大人たちの軽
妙な会話や、のどかな田舎の風景などが心をなごませてくれる。ホラー=不気味とい
イメージを払拭してくれる1冊としておすすめできる。
                               (山本さやか)
◇bk1へ
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『裁かれる花園』"MISS PYM DISPOSES"
 ジョセフィン・テイ/中島なすか訳/2005.02.20発行 2000円(税別)
 ISBN: 4846005259

 早朝5時半にすさまじい轟音をとどろかせる起床の鐘。解剖学に衛生学に生理学に
医療実習にダンスにバレエに水泳にクリケットなどなど、息つく間もなく追いかけて
くる必修課題。ベストセラー作家でにわか心理学者のミス・ピムが、旧友で学長のヘ
ンリエッタに招かれて、講演のために全寮制の女子体育大学を訪れたのは、最終試験、
卒業公演、卒業・就職と大きな行事が目白押しの最終学期だった。そして、いっけん
平穏ながら人を呑み込みかねない緊迫感がじわじわと高まるなか、悲劇が起きた。
 生命力にあふれる生徒たちの充実した学校生活が語られる前半は、どこかクリステ
ィの『鳩のなかの猫』を彷彿とさせる。そこで悲劇を目の当たりにしたポワロならぬ
ミス・ピムは、憂慮の末に苦渋の決断を下すのだが……。ラストはぜひとも、ジョセ
フィン・テイの洞察力に満ちた術策に嵌っていただきたい。
                                (崎浜祐子)
◇bk1へ
 ■注目の邦訳新刊レビュー

『悪徳警官はくたばらない』 "FIRST DEGREE"
 デイヴィッド・ローゼンフェルト/白石朗訳
 文春文庫/2005.02.10発行 771円(税別)
 ISBN: 416766190X

 ある悪名高い警部補が、首を切断され、胴体をガソリンで焼かれるという惨殺死体
で発見された。自業自得の死か。しかし弁護士アンディ・カーペンターにとって、こ
の事件は他人事ではすまなかった。被疑者として逮捕されたのは、アンディの事務所
の主任調査員にして最愛の女性、ローリーだったからだ。
『弁護士は奇策で勝負する』でMWA賞処女長編部門にノミネートされた著者の第2
弾。切れ者検事補を向こうに回してローリーの弁護に立つアンディの弁護士手腕はま
すます冴えわたり、随所で発する彼の軽口はますます冴えない。コインランドリー店
主であり元凄腕検事・弁護士という相棒のケヴィンや、ローリーの窮地に手のひらを
返したように猛然と働き出す秘書エドナなど、脇役にも個性派が揃っている。ファン
が次作を心待ちにする人気シリーズがまたひとつここに誕生したようだ。
                                 (森まり)
◇bk1へ
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『酔いどれに悪人なし』 "THE GUARDS"
 ケン・ブルーウン/東野さやか訳
 ハヤカワ・ミステリ文庫/2005.01.31発行 860円(税別)
 ISBN: 4151750517

 酒と本をこよなく愛する私立探偵ジャックのもとに美しい女が依頼に来た。自殺し
たとされる1人娘の死の真相を突きとめてほしいという。調査を始めた途端ジャック
は暴漢に襲われ、友人が轢き逃げされ、そしてまた1人少女が遺体で発見される――。
 ぶつ切りの文章が小気味よいリズムを刻む、アイリッシュ・ハードボイルド。古今
東西の本からの引用が読者を酔い心地へと誘う。シェイマス賞最優秀長編賞受賞作。
                                (中島由美)
◇bk1へ
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『このペン貸します ジェイン・オースティンの事件簿』 "THIS PEN FOR HIRE"
 ローラ・レバイン/石塚あおい訳
 集英社文庫/2005.02.24発行 619円(税別)
 ISBN: 4087604810

 素人探偵ジェイン・オースティン・シリーズ第1弾。しがないアパートに「このペ
ン貸します」という看板を掲げて文筆業を営むジェインは、猫のプロザックがパート
ナーという36歳バツイチ女性。代筆した恋文のせいでクライアントが殺人犯に祭り上
げられたと知ると、衝動的に真犯人探しに乗り出した。だってどう考えても、あのピ
ントのずれた男が凶悪殺人を犯すとは思えないから。
 ふだんは何だって行き当たりばったりの出たとこ勝負だが、ここぞというときのジ
ェインの直感には、なかなか侮りがたいものがある。もちろん妙齢の女心はいつだっ
て微妙に揺れ動いているものの、その開き直った観察眼といい、傍若無人の語り口と
いい、超ストレートでいっそ小気味がいい。ユーモラスで大胆なジェインの活躍は、
続刊の "LAST WRITES"、"KILLER BLONDE" の翻訳が待たれるところだ。
                                (崎浜祐子)
◇bk1へ
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■編集後記■
 今月は論創社から新しく登場した〈論創海外ミステリ〉を特集しました。名前だけ
しか知らなかった作家や、名前すら知らなかった作家が多く、ユニークなラインナッ
プという印象を受けました。これからどんな作品が出版されるのでしょうか。楽しみ
です。                                (か)


********************************************************************  海外ミステリ通信 第43号 2005年3月号  発 行:フーダニット翻訳倶楽部  発行人:きのこ (フーダニット翻訳倶楽部 会長)  編集人:かげやまみほ  企 画:板村英樹、片山奈緒美、唐澤涼子、崎浜祐子、佐藤枝美子、      清野 泉、中島由美、中西和美、花田美也子、松本依子、      三浦真司、森まり、柳田有里、矢野真弓、山田亜樹子、      山本さやか  協 力:出版翻訳ネットワーク 小野仙内      西洋冒険譚翻訳倶楽部、みもざ翻訳館  本メルマガへのご意見・ご感想、及びフーダニット翻訳倶楽部の連絡先   e-mail: mwmag@litrans.net   掲示板: http://www.litrans.jp/c-board/c-board.cgi?id=15  配信申し込み・解除/バックナンバー:  http://www.litrans.net/whodunit/mag/index.htm  ■無断複製・転載を固く禁じます。(C) 2005 Whodunit Honyaku Club ********************************************************************
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