鈴木出版
新刊情報

2009年2月刊行

きらきらピンク:表紙  きらきらピンク

ナン・グレゴリー 作
リュック・メランソン 絵
灰島かり 訳


ISBN 978-4-7902-5195-8
定価 1600円+税

 表紙にちりばめられたピンク!
 見返しもピンク!
 これは、きっとピンクが好きな少女の甘い話かな、と想像すると、いい意味で裏切られます。

 主人公の少女、ビビはもちろんピンク大好き。ピンクのきらきらしたものがとっても欲しくてしかたないのです。
 けれど、ビビは好きなものが好きなだけ手に入る環境ではありません。
 ビビが「ピンクガールズ」とひそかによんでいる同級生の仲良し3人娘はピンク一色です。うらやましくてたまりませんが、ビビにはどうすることもできません。
 ある日、ショーウィンドウに飾られたすてきにかわいいピンクのお人形をみつけました。
 ビビはそれを手にいれるために、さまざまな工夫をこらします――。

 子どもの物欲は時にとても強いものです。しかしながら、欲しい物を手に入れるのにお金が必要であれば、それは親の経済力がダイレクトに響いてくるのも現実。そんな現実との折り合いをつけるものは何でしょうか。

 いろんなピンク色がページごとにでてきます。ビビの気持ちを反映させながら、カラフルな色がどんな変化をもちながら、ラストを見せてくれると思いますか?
 ぜひ、手にとってみてみてください。


ナン・グレゴリー Nan Gregory
ブリティッシュ・コロンビア大学卒。演劇学専攻。バンクーバー在住。1984年からプロのストーリーテラーとして幅広く活躍中。その後、子どもの本の執筆も始める。処女作『スマッジがいるから』(あかね書房)でシーラ・A・イーゴフ児童文学賞、ミスター・クリスティーズ・アワードを『Wild Girl and Gran』でカナダ図書館協会賞を受賞している。

リュック・メランソン Luc Melanson
ケベック大学モントリオール校卒。グラフィックデザイン専攻。モントリオール在住。『The Grand Journey of Mr.Man』でカナダ総督文学賞受賞。他の絵本作品に『Little Kim's Doll』など多数。

灰島かり (はいじま・かり)
国際基督教大学卒。コピーライターを経て、英国のローハンプトン大学院で児童文学を学ぶ。子どもの本の翻訳、研究を行っている。著書に『絵本翻訳教室へようこそ』(研究社)など、訳書に『へそまがり昔ばなし』(評論社)『ケルトの白馬』『キャベツ姫』(共にほるぷ出版)『しゃっくり1かい1びょうかん』(福音館書店)など多数。


2008年12月刊行

☆ 丑年につき期間限定帯つき ☆

うしはどこでも「モー!」の表紙  うしはどこでも「モー!


エレン・スラスキー・ワインスティーン 作
ケネス・アンダーソン 絵
桂かい枝 訳

ISBN 978-4-7902-5193-4
定価 1400円+税

 原題は"Everywhere the Cow Says "Moo!"
 丑年の初笑いにはぜひこの絵本を!

 英語によるRAKUGOを広めている桂かい枝による、関西弁の翻訳です。
 
 同じ動物でも、国によっては、なきかたが様々なのをご存知な方も多いと思います。
 この絵本では、そんな動物たちを紹介しながら、牛でオチをつけていきます。
 こんな感じです。すこし引用しますね。 
なあ、しってる?
 イギリスの いぬは、「バウワウ バウワウ」ってなくねん。

 スペインの いぬは、「グァウ グァウ」ってなくねん。
 (中略)
 にほんの いぬは…
 そうそう 「ワンワン ワンワン」ってなくねんなあ。

 イギリス、スペイン、フランス、日本での動物のなきかた比較は、なかなかに愉快です。
 子どもたちに読んでいると、なきごえは、いつのまにかみんなで声を出してしまうほど。

 巻末には、原語表記もあります。
 楽しみながら、ちょっぴり外国語のお勉強もできる?
 でもお勉強というほど、かたくるしくありませんので、ご安心を。違う文化にふれる愉快な絵本です。
  

エレン・スラスキー・ワインスティーン (Ellen Weinstein)
医療ソーシャルワーカーとして個人で開業。これが初めての絵本。夫、子ども、4匹の犬、1匹のかめとともに、マサチューセッツのシャロンで暮らしている。

ケネス・アンダーソン (Kenneth Anderson)
スウェーデンを拠点とするイラストレーター。ストックホルム郊外の島に家族と共に暮らしている。

桂かい枝 (かつらかいし
落語家。英語による落語講演を世界12カ国77都市で300回以上行い、「Laugh&Peace(笑いと平和)」をモットーに RAKUGO を通じて世界の人々に幸せな笑いを届けている。お風呂上がりに二人の娘に絵本の読み聞かせをするのが、現在いちばんの楽しみ。神戸・六甲山の自然に囲まれて暮らしている。


2008年12月刊行

☆ 2008年コールデコット賞 オナー作品 ☆

ヘンリー・ブラウンの誕生日:表紙  ヘンリー・ブラウンの誕生日
Henry's Freedom Box

エレン・レヴァイン 作
カディール・ネルソン 絵
千葉茂樹 訳


ISBN 978-4-7902-5194-1
定価 1900円+税

ヘンリー・ブラウンは奴隷です。
奴隷には誕生日はありません。
だから、何歳なのかも自分ではわからないのです。

同じ血の通う人間なのに、歴然とした差別があります。奴隷制度がそうでした。
奴隷は、人間としてのまともな扱いをうけません。著者はしがきの言葉でいうと「テーブルや家畜、荷馬車などとおなじように」物あつかいされていたのです。

ヘンリーがまっすぐこちらを見ている表紙を開いてください。そこにヘンリーの物語があります。大判の迫力ある絵とともに、大事な忘れてはならない物語が――。


エレン・レヴァイン Ellen Levine
アメリカ合衆国生まれ。ブランダイス大学卒業後、ニューヨーク大学法学部で博士号を取得。テレビ局での勤務や移民への英語教育などを経験した後、教育と執筆活動に力を注いでいる。主な著作に、『Darkness over Denmark』、『Freedom's Children』などがある。

カディール・ネルソン Kadir Nelson
アメリカ合衆国生まれ。画家、イラストレーター。プラット美術大学卒業。多方面で活躍するかたわら、1999年からは、絵本の絵も手がけ数々の賞を受賞。主な作品、『Ellington Was Not a Street』、『Just the Two of Us』、『Mouse』、『Abe's Honest Words: The Life of ABraham Lincoln』など多数。

千葉 茂樹 ちば しげき
北海道生まれ。国際基督教大学卒業。出版社で児童書の編集に携わった後、北海道に居を移し、英米作品の翻訳家として活躍中。訳書に、「オー・ヘンリー ショートストーリー セレクション」シリーズ、『ラブ・スター・ガール』(いずれも理論社)、『たねのはなし』、『アンジェロ』(共にほるぷ出版)、『あたまにつまった石ころが』(光村教育図書)、『あの空の下で』(小峰書店)、『彼の手は語りつぐ』、『秘密の道をぬけて』(共にあすなろ書房)など多数。

2007年6月刊行

ボーイ・キルズ・マン:表紙 ボーイ・キルズ・マン

マット・ワイマン 作
長友恵子 訳

ISBN 978-4-7902-3168-4
定価 1680円(税込)

コロンビア、少年は銃をもち、引き金をひく、標的に向かって……。

 フィクションだが、語られているボーイ・キルズ・マンはコロンビアでは現実にあること。子どもでも、生きていくために(それが家族であれ自分であれ)、本来すべきでない仕事に手を染めていく。ここで物語られている厳しい“今”――。
 目の前にはいないかもしれない、けれど、確実にこの世界に生きている子どもたちの姿に思いを馳せた。銃をもつことがいけないという、しごくあたりまえの言葉を届かない世界。直線的に答えは見つからない。簡単に答えなど出ないし、解決の道のりとて険しい。それでも、この物語を通して出会ったソニーやアルベルトのことを考え続けていきたい。


【作】マット・ワイマン Matt Wyhman イギリス在住。おとなから子どもまで幅広い読者層の小説、児童文学作品の執筆するかたわら、ティーンエージャー向けの雑誌で相談コーナーを多数もち、サウジアラビア、ロシアでワーショップを開くなど、多方面にわたって活躍中。作品に、"Man or Mouse"、"Columbia Road"、"Superhuman,"XY","The Wild"、"So Below"などがある。
ホームページ(英語):http://www.mattwhyman.com/

【訳】長友恵子 ながともけいこ 北海道、美幌町生まれ。ボストン大学経営大学院修了。英米児童文学に携わり、現在児童書を中心に翻訳家として活躍中。訳書に、『中世の城日誌』(岩波書店・産経児童出版文化賞JR賞受賞)、『生命(いのち)の炎は高く』(偕成社)、『おおきな、お・お・き・いテックス』(文化出版局)、『ドラゴンだいかんげい?』、『ひとりぼっちのねこ』(共に徳間書店)などがある。

【画】ゴトウヒロシ 愛知県生まれ。グラフィックデザイナー。鈴木光司、藤堂志津子、乃南アサ、藤田宣永、石田衣良氏などの作品に挿絵、装丁画を提供するかたわら、Elle、Psycologie,WAD等欧州メディアでも活躍。また、デザイン事務所ハイ制作室を率いてアートディレクターとしても活躍中。
ホームページ:http://www.haili.com/gallery/


2005年12月刊行

シュクラーン ぼくの友だち:表紙  シュクラーン
 ぼくの友だち


 ドリット・オルガッド 作
 樋口範子 訳

 ISBN 4-7902-3162-3
 定価 1575円(税込)

 主人公ガブリエルは、アルゼンチンから移民してきた12歳の少年だ。両親が子どもたちは、ユダヤ人の多いイスラエルの地で生活することを選んだのだ。しかし、ガブリエルは友人らの輪になかなか入ることができない。それどころか、お前は「バッタだ」とののしられる。なぜ、ここに移ったのだろう。日々の生活に楽しみを見いだせないガブリエルの前に、アラブ人の少年、ハミッドと出会う。ハミッドと出会ったことで、ガブリエルは毎日が楽しくなった。おしゃべりをし、一緒に勉強をし、なにをやりたいか未来を二人で夢想した。ところが……。


著者、ドリッド・オルガッドさんは「日本の読者のみなさんへ」という文章を寄せられ、そこでこう書かれています。
「地球というこの小さな星で、たとえ民族や宗教がちがっても、子ども同士が仲よくなるのは、ほんとうはあたりまえのことですよね」

しかし「おとなたちの事情」で、仲よくなるのが難しいこともあるのです。ガブリエルとハミッドもそうでした。しかし、2人は互いを大事に思い、真の友情を交わします。その友情の絆が、大きな事件を防ぐことになったのです。

仲よくなる――このシンプルな事が難しい。それが民族同士の紛争のもたらしたものです。物語を読みながら、その難しさに頭をかかえたくなりますが、それでも人の心を動かすのもまた人なのだと、またシンプルな所に戻らせてくれるのもこの2人でした。好きな人を、友人を大事に思う。表紙の2人を見ていると、その気持ちをいつも思い出します。


【作者】ドリッド・オルガッド Dorit Orgad
1937年、ナチスが政権をとるドイツに生まれる。2歳のときに、家族とともに、現在のイスラエルに帰還。ヘブライ大学にて、経済学、社会学を学ぶ。教師、ジャーナリストをするかたわら、バル・イラン大学にて、ユダヤ哲学博士号を取得。作家として活躍。著作は50作をこえ、そのほとんどがイスラエル国内のテレビやラジオでドラマ化されている。邦訳作品に『もうひとりの息子』、『コルドバをあとにして』(共にさ・え・ら書房)がある。

【訳者】樋口範子(ひぐち のりこ)
東京都生まれ。立教女学院高校を卒業後、イスラエルに渡り、キブツ・カブリ・アボガド園で2年間働く。帰国後、山名湖畔で児童擁護施設に勤務、パン屋を経て、現在同地で喫茶店を営む。主な訳書に『六号病室のなかまたち』(ダニエラ・カルミ作/さ・え・ら書房)、『もうひとりの息子』(ドリット・オルガッド作/さ・え・ら書房)などがある。

【画家】丹地陽子(たんじ ようこ)
イラストレーター。近年は書籍カット等を中心に活躍中。主な作品に『少女探偵サミー・キーズ』シリーズ、『サーカス団長の娘』(共に集英社)、『火を喰う者たち』(河出書房新社)、『イクバルの闘い』(鈴木出版)などがある。
ホームページ http://www.tanji.jp/

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Last Modified: 2009/03/14
担当:さかな

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