
子どもの本だより No.26 2000.10.1

「このよで いちばん すきなのは おりょうりすること たべること」と、うたったのは“ぐりとぐら”ですが、食いしんぼうを自称する私にとって待ちに待った季節がやってきました。秋の味覚に舌鼓を打ちながら、こんな絵本はいかがですか?お腹がいっぱいになるかもしれませんよ。担当 吉田
まほうつかいのノナばあさん
トミー・デ・パオラ ぶん・え ゆあさ ふみこ やく ほるぷ出版 本体1400円
釜はぶくぶく煮えたって、でてくるでてくるスパゲッティ。とうとう道にまであふれだし、みんなスパゲッティに追いかけられて、あちこち逃げ回るしまつ。釜の持ち主ストレが、ノナの留守中に、アンソニイがおまじないの歌をうたったら、大変なことになってしまったのです……。古くからイタリアに伝わるお話が、パオラのあたたかい色調の絵で生まれ変わりました。さてさてこのスパゲッティをどう始末したと思いますか? 何しろ町が埋もれてしまいそうになる程の量ですよ。(いくら食欲の秋とはいえね。)
ゼラルダと人喰い鬼
トミー・ウンゲラー たむら りゅういち・あそう くみ やく 評論社 本体1300円
お料理が大好きで、六つになるまでには、煮たり焼いたり揚げたり蒸したりできたゼラルダ。その腕前に子どもをさらってきては食べていた人喰い鬼もすっかり参ってしまいます――。読み手を飽きさせない展開のはやさと明解な筋運び。それからちょっぴり不気味で愛敬のある絵。かつて出会ったことのない恐い登場人物に子ども達はわくわくしてお話に聞き入ることでしょう。
ウンゲラーならではの、あくの強さを全面におしだしながら、どこかおとぎ話のにおいも漂わせた、おいしそうな料理満載の絵本です。
パイがふたつあったおはなし
ビアトリクス・ポター さく・え いしい ももこ やく 福音館書店 本体638円
「とてもおいしいものをごちそうします」と猫のリビーからおちゃによばれた犬のダッチェスは、「4じ15ふんきっちりにうかがいます。」という返事をだしたものの、とても気がかりなことがありました。それは「どうしたって、ねずみのパイのような気がする!」――なのでした!
二人の取り澄ました会話は、パイの“焼き型”をのんでしまったと思いこんだダッチェスの悲鳴で一転します。「あたし しぬんだ! あたし しぬんだ!」登場人物の性格づけの妙(お話の終盤に登場するカササギ先生も最高です。)話の構成の巧みさ、ふさふさと艶やかな二人の毛並みの感触さえも目で味わえる程、いき届いた鮮やかな絵――おしゃれで、機知に富んだ上質な一冊を是非どうぞ。
復刊のお知らせ
福音館からハンス・フィッシャー絵『長ぐつをはいたねこ』復刊されます!
プーさん、ピーター・ラビットうさこちゃんなどおなじみの絵本の主人公たちが勢ぞろい!
星の王子さま、のはらうたなど30種類、迷ってしまいそうです。
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詳しいパンフレットをさしあげます。
毎月定期的に本をお届けします。お友だちやお孫さんへのプレゼントにもご利用頂けます。
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