
子どもの本だより No.19 2000.2.3

とても寒くなり、日本各地で雪が沢山降ったと報じられています。お元気でいらっしゃいますか?東京では雪はちらついた程度ですが、雪は何か特別の感じを私たちにもたらしてくれます。今回紹介するのは雪の絵本三冊。絵本の中でも、思い切り雪を楽しんでみて下さい。
しろいゆき あかるいゆき
アルビン・トレッセルト さく
ロジャー・デュボアザン え えくに かおり
やく ブックローン出版(本体1262円+税)
皆さんは雪が降ってくる”前ぶれ”のようなものを感じたことがありますか? 雪のにおいをかぎとったお百姓さん、つま先が痛んだおまわりさんのおくさん、枯葉の中を大慌てで走っていくうさぎたち、そして――「ちょうど
だれも みていないとき それは
おちてきたのでした――。」
「ふうわり
おっとり」おちてくる雪の中で、毎年繰り返されている人々のくらし――目新しさはないけれど、安心感に満ちた生活が、ここには描かれているのです。「はるがきた
と そのとし さいしょのこまどりが
こどもたちに いいました。」雪の季節は静かに終わりを告げて、この絵本も閉じられます。
ふしぎなあしあと ―クマのプーさんえほん2より―
A.A.ミルン ぶん E.H.シェパード え 石井桃子
やく 岩波書店(本体660円+税)
プーは、コブタの家のある大きなブナの木のまわりを何かを追いかけながら歩いていました。「モモンガーかもしれない。」降りつもった雪の上に足跡を見つけたプーとコブタは一緒に追跡をつづけます。すると動物の足跡はどんどんふえ、なぞは深まるばかり。プーとコブタの想像力もどんどんふくらみます。……敵がい心のある動物たちかも知れないと心配になったコブタが急に用事を思い出すなんて! 一寸頭の悪いクマのプーさんとその仲間が編み出すユーモアに溢れた世界が、ここにもあります。
はたらきもののじょせつしゃ
けいてぃー
ぶんとえ ばーじにあ・りー・ばーとん やく
いしいももこ 福音館書店(本体1200円+税)
ある朝早く、じぇおぽりすの町に雪が降りはじめました。少しずつ少しずつ雪は積もって30cm…60cm…1m…。道は通れなくなり、車は走れなくなり、電話線や電線は切れ……町全体はすっぽり雪におおわれて、誰も彼も、何もかもじっとしていなければなりませんでした。けれども、その時ただ一人……けいてぃーだけは動いていました。けいてぃーが雪をかきのけて進んで行った後には、再び道が出来て町はまた動き出しました。
街の人たちの助けを呼ぶ声に「私についてらっしゃい」と応えて、着々と道をつけていくけいてぃーの姿はとても頼もしく感動を覚えます。この絵本を開いて、その働きぶりを見てみてください。
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