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子どもの本だより No.16 1999.10.9

もみじ

 柿や栗、松茸など実りの秋を代表する野菜や果物が店先を飾る季節となりました。今回は”秋”がいっぱい詰まった三冊の絵本をご紹介します。お話の中でも秋を心ゆくまで満喫してみてください。


きんいろのとき ゆたかな秋のものがたり
アルビン・トレッセルト 文 ロジャー・デュボアザン 絵 えくに かおり 訳ほるぷ出版 (本体1400円+税)

 『すこしずつ、あつい昼間は みじかくなって、
  すずしい夜がながくなります』
 そんな秋の初めのひとときを描いたこの絵本は、読むものをうっとりとさせるような自然の美しさに満ちあふれています。
 『さいしょの霜が そっとおりると、かえでは赤く、
  にれは金色に そまります。』
 やさしく、なめらかな言葉は、私達の心の刺を洗い流してくれるように、静かにしみとおってくるのです。生命あるものへの愛しさと、うつりゆく季節の輝き――大切な宝物のように慈しんで欲しい一冊です。


きつねのとうさんごちそうとった
ピーター・スピアー え 松川真弓 やく 評論社 (本体1262円+税)

 きつねのとうさんが、さむいばんにでかけた。
 おつきさま おねがい あかりをください。あかり あかり
 このような出だして始まるこの絵本は、アメリカの古い民謡に、スピアーがさし絵をつけたものですが、すみずみまで細かく描かれた絵がとても魅力的です。舞台は、木々が紅葉して野山が赤や黄に染まったある秋の夜です。ページをめくるたびに、月の光に照らし出された美しい野山の様子が心にしみてきます。また、きつねのとうさんが見事に獲物をしとめ、喜々として家族の待つ家に帰って行き、全員でおいしい食事をする場面は生き生きと描かれており、この絵本をとても楽しいものにしています。


くんちゃんはおおいそがし
 ドロシー・マリノ さく まさき るりこ やく ペンギン社 (本体950円+税)

 「そとへいって なにかすることをみつけなさい。おかあさん、きょうはおおいそがしなの。」おかあさんにこう言われて外へ出かけたこぐまのくんちゃん――のひとり遊びは、小石を蹴ることから始まり、お昼には”たんけんか”になるところまで発展していました! 積極的に何でも自分の世界に取り込もうとするエネルギーは、幼い子どもたちの特権で、うらやましい限りです。お話の最後、どうしてそんなに急いでお昼ごはんを食べているのかとお父さんに尋ねられたくんちゃんは、誇らしげにこう答えます。「はやく行かなくっちゃ。だってきょうはぼくおおいそがしなの」見守る両親のあたたかさもこのシリーズが愛される理由でしょう。


「本の定期便」始めました!

 子どもたちが幼いころから面白い本に出会い、本を読む喜びを味わえるようにとの願いをこめて、開設致しました。毎月一冊ずつ(何冊でも)選りすぐりの本をご自宅にお届けします。ご希望の方にはパンフレットをお送りします。


2000年版カレンダー入荷!!

 ピーターラビットやクマのプーさんの他、ぐりとぐらのカレンダーも今年は登場。お早目にどうぞ。


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