■ "Howl's Moving Castle" Diana Wynne Jones
HarperTrophy/329p/2001(1986初版)/$6.95/006441034X
Sophieは三姉妹の長女。両親はIngary王国のMarket Chippingという町で帽子屋を営んでいたが、Sophieが2歳のとき母親が亡くなり、学校を出るころ父親も他界してしまった。継母のFannyはよくしてくれていたが、長女のSophieに店を継がせるつもりだと聞かされ、Sophieは見習いとして店を手伝うことになった。悪名高き魔女に、90の老婆にさせられてしまうまでは……。
おもしろくてワクワクしながら読んだ。上のあらすじだけでは暗く悲しい物語のように思われてしまうかもしれないが、ご安心を。まったくそうではない。姿を老婆に変えさせられてからが俄然おもしろくなるのである。三姉妹の長女ゆえ遠慮がちでおとなしかったSophieの性格と考え方が、老婆の姿になった途端がらりと変わる。そしてそのおかげで、魔法使いHowlと少年Michael、それに火の悪魔Calciferの住む、動く城と出会うことになるのだ。
それぞれは決して幸福なわけではなく、様々な事情があって複雑な思いを抱えている。しかし動く城での暮らしを楽しみ、ときには喧嘩しながらお互いを助け合ってゆく。その中で少しずつ3人の絆が深まっていく様子には、目が潤んでしまうほどうれしいものがあった。それぞれのキャラクターがしっかり描き分けられ活き活きとしていて、誰一人として無駄な人物はいない。だからこそ楽しく読めた。読んでよかったと思う。
英語の難易度としては、英文の構造はそう複雑ではないが、ファンタジーだけあってあまりなじみのない単語がちょくちょく出てくる。しかし逆に言えば単語の意味さえ取れれば情景が頭に浮かんでくるので、辞書を引くことさえ面倒がらなければ、「読みたい」という気持ちが強い人は案外読めるのではないか。ただ初めて読む洋書としてはお勧めしない。せめてもう少し薄めの児童文学や絵本を何冊か読んでからの方がいいと思う。
あぱぱ
日時:03/07 2004 19:59:54
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