Little Men
Louisa M. Alcott
Puffin Books
ISBN 0-14-036713-6
『若草物語』シリーズ第3作はローレンス氏の手紙を持ったナットがプラムフィールドの門をくぐるところから始まります。父親を亡くした12歳の子どもを待っていたのは、ベア夫妻と12人の少年たちでした。食いしん坊、読書家、社交家、船乗り志願。一人ひとり異なった個性の持ち主が集まれば、そこに物語が生まれないはずがありません。
おままごと、たこあげ、人形遊び。子どものころに、だれもが一度は経験した楽しい遊びをちりばめながら寄宿学校の時間は過ぎてゆきます。さまざまな事件や冒険を経て、感謝祭の幕引きを迎えるとき読者はきっと子どもたちの成長ぶりに目を見張ることでしょう。
原語で読むことの嬉しさに、幼い子どもたちの話す片言に直接ふれられるという喜びがありました。愛らしいテディやプリンセスの台詞は一言ひとこと読むたびに笑み崩れてしまいそうです。物語の中の時間の進行に伴って、語彙や発音の変化からロブが少しずつ成長していく様子もうかがえました。
前作の『Good Wives』から時は流れて、ジョーもローリーも子どもを持つ身になりました。それでも二人の関係はずっと変わりません。
幼い子どもたちに仮託して、前2作の中では語られることのなかったジョーの鬱屈やジョーに寄せるローリーの思いが明らかにされます。これをシリーズものの醍醐味というのでしょうか。だからあのときそうだったのかと深く納得する事柄がいくつもありました。
15人の少年たちに混じって3人の女の子も登場します。家庭的なデイジー、勇気あるナン、令嬢ベス。三人三様に魅力的な彼女たちをいずれ勝ち得ることになる幸運な少年は、この15人の中にいるのでしょうか。
最終章で垣間見た幼い人たちの恋の行方が気になったなら、続く『Jo's Boys』を読まないわけにはいきません。
くるみ
CLI-0043
日時:04/22 2004 18:45:51
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