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[書名] Flowers for Algernon
[著者名] Daniel Keyes
[発行年月日] 1966.3
[出版社] Bantam Books
[ISBN] 0-553-27450-3
[定価] US $5.99


 脳手術によって知的能力を上げる実験が行われた。実験台に選ばれたのは、
知的障害はあるが、善良で勤勉な青年チャーリー。親元を離れ、パン屋で働く
彼の回りには彼を温かく見守る仲間や教師がいた。
 先に手術を受けたのは、白ネズミのアルジャーノン。複雑な迷路をいともた
やすくくぐり抜けるアルジャーノンを見たチャーリーは「賢くなりたい」「賢
くなって家族や周囲の人に愛されたい」との一心で、手術を受ける。術後、チ
ャーリーは驚異的に知的能力を伸ばし、いわゆる天才と呼ばわるレベルにまで
向上する。実験は成功し、「賢くなった」チャーリーだが、そんな彼のもとか
ら仲間も恋人も去っていく。次第に自我が崩れゆくことに気づき、いら立つチ
ャーリーは……。

 全編に、人の痛みや弱さを踏みにじって顧みない著者の毒のある姿勢が透け
て見える作品である。知的能力を向上させるための手術の実験台として知的障
害者を用いるという設定からも著者の姿勢は明らかである。チャーリーの家族
の心理はあまりに都合よく描かれているため、常識ではとても受け入れられる
ものではない。
 その一方で、障害を持つとされる人々への差別と偏見が事細かに描かれてお
り、読み続けることが苦痛にしか感じられない箇所もあった。
 唯一救われるのは、パン屋で働く仲間たちのみである。

 これでもか、これでもかとばかりに悲惨な状況を作りだしていく著者の姿勢
からは、人間としてのぬくもりや優しさ、いたわりはみじんも感じられない。
感動を呼ぶとされることが多い本だが、わたしにはからだが震えるほど、怒り
をかき立てる本であった。
 ひとの心を土足で踏みにじってしたり顔をしているような著者の姿が見える
ような気がして、何とも言えないおぞましさが残る。

 レビュー(らしきもの)を書いたのは初めてです。
 嫌いな本のレビューを書くのは、苦しかった!!
如月
CL-0128

日時:10/29 2002 13:52:19


[44] 【読後感】Flowers For Algernon 投稿者:ピカード
投稿日:2001年12月01日 (土) 17時20分

Daniel Keyes "Flowers For Algernon"(Bantam Books 1959 P216)
ISBN:0-553-27450-3

IQ68の32歳になるCharlieが、脳手術により頭がよくなる話。急激
な知能の変化によって起こるCharlieと周囲の彼に対する変化が、
過去の記憶と絡めて描かれている。

この本が書かれたのは1959年かな。40年以上も前に書かれているの
でやむを得ないといっていいかもしれないが、脳、あるいは知能に
対する偏見のようなものを感じる。

また周囲のCharlieに対する態度が極端すぎる。そのために不自然さ
が先にたってしまい、つい批判したくなる本となっている。

フランケンシュタインの知能版といってもいいかもしれない。 いずれにせよ、
当時における知能とは何かという問題に対する思考実 験と思えばよいのだが、
読者を惹きつけようという意図が随所にみら れて、少し嫌味である。

難易度 ★☆
お薦め度★★

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