06618/06618 emu 【読後感】Nicola Barker
(12) 01/08/19 18:27
本当に、すっかりため込んでしまってましたm(_ _)mスミマセン。こまめ
にださないとダメですね。
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[書名] The Three Button Trick and Other Stories
[著者名] Nicola Barker
[発行年月] 2001
[出版社] The Ecco Press
[ISBN] 0-06-093374-7(ペーパーバック版)
[ジャンル] 短編集
[価格] 13 米ドル
216頁
英語レベル★★★
お薦め度★★★★
[書名] Wide Open
(2000年度IMPAC受賞作)
[著者名] Nicola Barker
[発行年月] 2001
[出版社] The Ecco Press
[ISBN] 0-06-093375-5(ペーパーバック版)
[価格] 14 米ドル
290頁
英語レベル★★★
お薦め度★★
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つかみ所のない世界――Barkerの小説を表現するには、この一言
に尽きるだろう。彼女の作品では、ロンドン・ライフを楽しむファッ
ションに敏感な30代という、作者自身の姿を思わせる女性や、自壊
的なまでに繊細な十代の少年少女、密かに欲求不満の中年女性、自
らの心の深淵に呑み込まれそうな若者たちが、ふとしたきっかけか
ら奇行に走る様が描かれる。読者の虚をつくような突拍子もない展
開からは、「小説って要するに作り話でしょ」とシニカルに言い放
つBarkerの声が聞こえてきそうな一方で、彼女が生み出す奇譚の多
くには人間のエゴや弱さが滲み、読み手の心にまで仄黒いシミが広
がってゆくような、えがらい後味を残す。
短編集の方は、人間の内奥を垣間見るような話から、ひねりの利
いた猥談まで、Barkerの希有な持ち味が存分に楽しめる選集だ。大
胆な下着を身につけデートに臨んだ太めの女性と、下着の意外な使
い道(第4話)。妊婦のお腹には開閉用にファスナーがついていた
(!)という、神様と胎児だけの秘密(第2話)。五ヶ月間の交際
冷却期間中に見違えるほどスリムに変身した彼女の、身の毛もよだ
つダイエット法(第10話)。
昨年度のIMPAC受賞作品となった、"Wide Open"は、Barkerが短編
集で見せた鋭い人間洞察の集大成と言えるだろう。海辺のプレハブ
に住み込む風変わりな面々と、この物語を読み解く鍵でありながら、
限りなく不確かな存在の若者、「ロニー」。美しくも残酷なラスト
で「ロニー」が見たものは救済か破滅か――その答えは読む者の心
に委ねられる。
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短編集の方は某賞の課題作品が含まれているのでお手持ちの方も
多いと思うんですが、内容がバラエティに富んでいて、本当に楽し
めました。猥談めいた話が結構多く、アダルトな笑いを誘います。
"Wide Open"の方はと言うと、短編集に含まれている"Wesley"の
世界を更に掘り下げた形なので、"Wesley"を読んでいると、展開が
あらかた読めてしまいます。この作者は「奇形」を主題にすること
が多いようで、"Wide Open"ではこの主題が色濃すぎて、わたしに
は少し灰汁が強すぎました。
01/08/16(木) ・emu・ (CL-0103)
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