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01705/01706 COSMIC 【読後感】"Arabian Nightmare"
(12) 99/08/28 10:55


うーーーーん、ものすごく久しぶりに読後感を書きます。

"The Arabian Nightmare"

by Robert Irwin 1983 Published by Dedalus P.266

ジャンルとしては幻想文学?それともホラー?
こういうタイプの本はあまり読まないのでよくわかりません。

時代は15世紀後半。場所はマムルーク朝のカイロ。
イギリス人で巡礼者のバリアンはアレキサンドリアに入り、カイロを経てシナイ
半島の聖カトリーヌ修道院に参る途中だった。バリアンは巡礼者であるが、実は
フランス宮廷からイスラム教国の軍事力をスパイするように命じられてもいた。
カイロにとどまるのはビザがおりるまで、と思っていたバリアンだが、なぜかなか
なかビザがおりない。恐ろしいほどの暑さと慣れないイスラムの地で、バリアンは
夢魔に襲われては鼻血を流しながら目覚めるという奇妙な病気にかかってしまう。

この本は謎の語り手がカイロを案内するために書いた一種のガイドブック、という
形をとっています。(が、主人公は一貫してイギリス人のバリアンである)
登場人物はかなり多く、バリアンと共に旅してきたベネチアの画家や、謎のイギリ
ス人錬金術師、「猫の父」と呼ばれる睡眠病治療師、娼婦や、物語りを語って金を
もらうストーリー・テラー、人間の言葉をしゃべる猿など。夢が現実か、現実が夢か。
読んでいるうちに自分までが眠気にさそわれ(それはまた別の理由からですが)白昼
夢を見てしまう、という恐ろしい?一冊です。(^^;;

『薔薇の名前』にも匹敵するとさえ言う評者もいますが、たぶん『薔薇の名前』の方
がずっと難しいと思います・・・。

CL-0071 COSMIC☆KHB05330

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